尾池 和夫
本日は、学生诸君をはじめ多くの市民の皆さんにも御参加いただきありがとうございます。京都大学総长の尾池でございます。
本年は京都大学创立111周年であるとともに、日本とフランスが交流を始めて150周年にあたります。日仏修好通商条约が结ばれたのは、安政5年9月3日(1858年10月9日)のことでした。
本日はフランスの元首相であるドミニク?ドビルパンさんに讲演をしていただきますが、フィリップ?フォール驻日フランス大使もご出席されていますのでご绍介しておきます。
さて、本日のフォーラムは趣旨説明にもありますように、「外国语教育?学习は多极的世界観の构筑にどのように资するのか」ということがテーマであり、多様な社会を多様な视点で见るためには多様な言语に触れ学ぶことによって、その背景にある文化を理解することが重要なキーになると考えます。
京都大学は、本学の基本理念の中で、「自由の学风」、「多元的な课题の解决」、そして「地球社会の调和ある共存」という3つのテーマを謳っています。さまざまな外国语の运用能力を身につけること、また外国语の学习を通じて世界の多様な文化を理解することは、「多元的な课题の解决」、及び「地球社会の调和ある共存」におおいに役立つと思います。
大学で学ぶ目的のひとつは、「多元的な课题の解决」ができるようになることです。すなわち、あるひとつの课题を解决しようとするとき、复眼的思考によりさまざまの面からその课题を考えることです。私たちは多様性の世界にいます。グローバル化する今日の世界において、この「多元的な课题の解决」を行うには、このフォーラムのタイトルにある「多极的世界観」を皆さんが构筑していることが基础になります。さまざまな外国语の学习を通じて、世界の文化の多様性を理解することが望まれます。
「地球社会の调和ある共存」のためには、自然环境を考えることも大切です。自然环境のことを考えるのは、国际的な喫紧の课题です。人类社会の発展と自然环境の调和を図るのは困难な课题ではありますが、人类の英知を结集してその大きな课题に挑戦するのが人类の使命でもあると考えられます。人类が生み出した技术によりそれを克服できるように努力を重ねていくことが重要であります。そうした人类の英知を结集させるための方法として、その基盘の一つを形成するのが外国语学习であり、お互いの文化を理解し尊重することによって、自然环境との调和を図る新たな技术を活用していくことも考えられるでしょう。
最后に、21世纪は知识基盘社会といわれるように知の世纪です。知の创造と発信、知の移転と流通により、地球社会の発展と人类に贡献することが重要です。さまざまな外国语の运用能力を身につけることが、知の発信、移転、流通に役立つのはいうまでもありません。さまざまな外国语を学ぶことは、人类社会に贡献することにもなるのです。できるだけ多くの外国语をしっかり学んで多様な视点を身につけられることを祈念しています。