世古敦人 工学研究科准教授、林博之 同特定助教、田中功 同教授、東後篤史 学際融合教育研究推進センター構造材料元素戦略研究拠点ユニット(ESISM)特定准教授らは、津田宏治 東京大学新領域創成科学研究科教授、Laurent Chaput フランス?ロレーヌ大学准教授との共同研究により、材料科学と情報科学が融合したマテリアルズ?インフォマティクス手法に基づいて、超低熱伝導物質を高効率に多数発見するという革新的な成果を上げました。従来知られている低熱伝導度物質に比べて、1桁以上低い熱伝導度であり、構造材料における熱遮蔽体のみならず、熱電変換材料の開発において、材料の選択肢を大幅に増大させた重要な成果です。
本成果は、米国科学誌フィジカルレビューレターズ(Physical Review Letters)誌の2015年11月13日号に公開されました。
研究者からのコメント
左から世古准教授、东后特定准教授、田中教授
マテリアルズ?インフォマティクスは未だ歴史が浅いですが、これから大きな発展が期待されます。これからも、いろいろな可能性を模索していきたいと思います。
概要
现代社会を支える输送用机器、环境?エネルギー、半导体デバイスなど、さまざまな用途において、発生する热を的确に制御することは极めて重要です。また工场等で発生する排热を电気エネルギーに効率よく変换できる热电変换材料の重要性は、年々増大しています。このような多様なニーズに応えるためには、さまざまな用途に対応する多様な物质の选択肢を持つことが重要です。しかし、これまでの低热伝导度材料开発研究のほとんどは、既に知られている物质の元素置换や合金元素添加するなどの改良型研究であり、画期的に新しい物质系が出现することは稀でした。
本研究チームは、材料科学者と物性物理学者に加え、情报科学者が密接に连携することで、従来知られている低热伝导度物质に比べて、1桁以上低い超低热伝导度物质を効率的に多数発见しました。

构造既知の全无机化合物结晶についてのバーチャル?スクリーニングによるランキングの上位と、実际に高精度计算によって确认された超低热伝导度物质
详しい研究内容について
书誌情报
[DOI]
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Atsuto Seko, Atsushi Togo, Hiroyuki Hayashi, Koji Tsuda, Laurent Chaput, and Isao Tanaka
"Prediction of Low-Thermal-Conductivity Compounds with First-Principles Anharmonic Lattice-Dynamics Calculations and Bayesian Optimization"
Physical Review Letters 115(20), 205901, 13 November 2015