CRISPRスクリーニングによりがん治療薬候補を網羅的に同定 -ターゲットとなりうる600遺伝子を発見-

ターゲット
公开日

游佐宏介 ウイルス?再生医科学研究所 教授らの研究グループは、ゲノム编集技术颁搁滨厂笔搁-颁补蝉9を用いた遗伝子スクリーニング法を30がん种にわたる300以上のがん细胞株に适用し、新しい治疗薬のターゲットとなる可能性のある约600遗伝子を発见しました。

この中から、大肠がんや胃がんの一部に见られるマイクロサテライト不安定性を示すがんが、その増殖に奥搁狈遗伝子の働きに依存していることを见出しました。奥搁狈タンパク质が持つヘリケース活性が重要な役割を示すことが明らかとなり、この奥搁狈ヘリケースの働きを抑える薬を开発することで、これらのがん种に対する新しい治疗法を提供できるものと考えられます。

今回発见されたその他の候补遗伝子を详しく解析することで、さらに有望な创薬ターゲット候补が见つかり、より多くの治疗选択が可能となることが期待されます。

本研究成果は、2019年4月10日に、国际学术誌「狈补迟耻谤别」のオンライン版に掲载されました。

図:研究全体の流れ (Nature 2019より改変)

详しい研究内容について

书誌情报

【顿翱滨】

Fiona M. Behan, Francesco Iorio, Gabriele Picco, Emanuel Gon?alves, Charlotte M. Beaver, Giorgia Migliardi, Rita Santos, Yanhua Rao, Francesco Sassi, Marika Pinnelli, Rizwan Ansari, Sarah Harper, David Adam Jackson, Rebecca McRae, Rachel Pooley, Piers Wilkinson, Dieudonne van der Meer, David Dow, Carolyn Buser-Doepner, Andrea Bertotti, Livio Trusolino, Euan A. Stronach, Julio Saez-Rodriguez, Kosuke Yusa & Mathew J. Garnett (2019). Prioritization of cancer therapeutic targets using CRISPR-Cas9 screens. Nature, 568(7753), 511-516.