タンパク質自身にくすりをつくらせる革新的手法を開発 -短時間で新規うつ病治療薬候補化合物の選定に成功-

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内田周作 医学研究科特定准教授、 铃木孝禎 大阪大学 教授、伊藤幸裕 京都府立医科大学 准教授らの研究グループは、がんや神経精神疾患の原因である金属含有タンパク质自身に医薬品候补化合物を合成させる方法を世界で初めて开発しました。

今日の创薬研究では、化学者の手で化合物を一つ一つ合成し、活性を测定するという作业を行っているため、创薬には多くの时间と労力が必要とされています。そのため、短时间かつ少ない労力で医薬品候补化合物を创出する新たな创薬手法が望まれています。

今回、本研究グループは、がんや神経精神疾患の原因である金属含有タンパク质に着目し、効率的に医薬品候补化合物が见出せることを示しました。本手法を用いることで、复数のアルキン化合物(尘个)とアジド化合物(苍个)の组み合わせ(尘×苍个)を短时间で评価することが可能です。そのため、化学者が尘×苍个の化合物を一つ一つ合成する必要がなく、効率的に医薬品候补化合物を探索することができます。本创薬手法を用いることで、短时间かつ少ない労力で、画期的新薬を创出できると期待されます。

本研究成果は、2020年4月23日に、国際学術誌「ACS Catalysis」のオンライン版に掲載されました。

図:标的タンパク质自身に医薬品候补化合物を合成させる创薬手法の开発

详しい研究内容について

书誌情报

【顿翱滨】

Yuka Miyake, Yukihiro Itoh, Yoshinori Suzuma, Hidehiko Kodama, Takashi Kurohara, Yasunobu Yamashita, Remy Narozny, Yutaro Hanatani, Shusaku Uchida, Takayoshi Suzuki (2020). Metalloprotein-Catalyzed Click Reaction for In Situ Generation of a Potent Inhibitor. ACS Catalysis, 10(10), 5383-5392.

  • 日刊工業新聞(6月4日 19 面)に掲載されました。