森林と大気のガス交换を「涡」で捉える―半世纪前に考案された理论を実用化―

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 坂部綾香 農学研究科助教、小杉緑子 同教授、国立環境研究所、森林総合研究所の研究チームは、半世紀前に考案されながら、これまで実用化が困難だったガス交換の測定理論「真の渦集積法」を、森林で利用可能な装置として世界で初めて実現しました。この手法は、ガス交換を担う乱流の「渦」を、鉛直風速の向きと大きさに応じて分けて集めることで、従来法では難しかった多様なガスの交換量を正確に測定できます。本研究は、気候変動に対し森林がどのような役割を果たしているのか、その全体像の解明に貢献するものです。

 本研究成果は、2025年7月31日に、国際学術誌「Journal of Geophysical Research: Atmospheres」に掲載されました。

研究者のコメント

「本研究で开発した手法により、これまで测定が困难であった物质についても、森林と大気间における物质循环の実态が明らかになることが期待されます。今后は、森林が持つ机能のさらなる解明に向けて研究を展开できたらと思います。」(坂部綾香)

研究者情报
研究者名
坂部 綾香
研究者名
小杉 緑子
书誌情报

【顿翱滨】

【书誌情报】
Takuya Saito, Ayaka Sakabe, Satoru Takanashi, Yoshiko Kosugi (2025). A True Eddy Accumulation System for Measuring Trace Gas Flux: Practical Implementation and Evaluation Above a Forest. Journal of Geophysical Research: Atmospheres, 130, 15, e2025JD044412.